Thai Numerals

• 　まず、タイ語で一から十までをどのように言うかを示します。もっと詳しく

  数字	一	二	三	四	五	六	七	八	九	十
  タイ語	ヌン	ソン	サム	シー	ハー	ホク	チェト	ペット	カウ	シップ

• 韓国語との類似
  　1990年の年を相前後して数年間、筆者の家では延べ十人以上のタイ人をホームステイで請け入れました。妻のほうは日常の世話のため必然的にタイ語を肌で覚えていました。その頃、筆者にはタイ語の必要性がなく、言葉の一部を披露してくれても聞き流していました。しかし、数字の言い方を聞かされた時は一瞬、エーッと心の中で叫びました。なんと韓国語とほとんど一緒なのです。
  　1982年、筆者の勤務先に考古学を研究している著名な二人の学者 [S先生( 瀬川芳則先生)とE先生(江谷寛先生）]がおられ、この年に、E先生が発掘関係で筆者を韓国に同行、そのうえ韓国語の「いろは」を教授していただいたので、数字の言い方は知っていました。
  　韓国語の数字
  　

  数字	一	ニ	三	四	五	六	七	八	九	十
  韓国語	イル	イー	サム	サー	オー	ヨク	チル	パル	クウ	シップ

• 韓国語と日本語 　E先生の御指摘で、日本語と韓国語とは非常に近い言語であることがわかりました。
  　例えば、｢室、物」を　シル、ムル、　｢日、一」を　イル　のように　ツ、チ　が　ル　に、　また、「急、十」　を　キフ(キプ)、シブ　のように発音が置き換わります。

  　韓国では語頭に　ラ行を置いて発音するのを苦手とします。従って六をロクと言わないのです。韓国では「冷蔵庫」を　ネンジャンゴ　と発音します。一方、朝鮮語では　レンジャンゴ　と発音します。結論として、韓国語と日本語の数字の読み方の語源は同じであるようです。

  　★　語頭にラ行を置くのを苦手とする（していた）のは日本でも同じです。「林檎、留守、蝋燭」　などの　外来語（漢語）を除けば　純粋な「やまと言葉」　で　ラ行で始まる言葉はありません。

  　しりとりでラ行で攻めると勝てる理由がわかります。

  「やまと言葉」では数字は　ひー、ふー、みー、よー...　です。同じように韓国語では　ハナ、トゥル、セツ、ネッ　...です。

• 中国語
  　筆者は中国語はマージャン用語ぐらいしかわかりません。それをもとに　中、韓、タイ、日　を　まとめると共通点が多いです。それとも偶然なのか、なぜタイと韓国が似ているのかミステリーです。

  	一	ニ	三	四	五	六	七	八	九	十
  中国語	イー	アール	サン	スー	ウー	リュー	チー	パー	チウ	シー
  韓国語	イル	イー	サム	サー	オー	ヨク	チル	パル	クウ	シップ
  タイ語	ヌン	ソン	サム	シー	ハー	ホク	チェト	ペット	カウ	シップ
  日本語	イチ	ニ	サン	シ	ゴ	ロク	シチ	ハチ	キュウ	ジュウ

• インド
  ゼロの発見など、数学ではインドを抜いて語ることができません。案外　インド　が鍵のような気がしますが、筆者はインドのことは分かりません。
  タイ文字の数字でもゼロはとってつけたような　○　記号で表わします。

　タイではアラビア数字（１,２,３…）も公式に使われます。しかし、タイ訪問初期の頃はお店の値札にはタイ文字が多くて、筆者は数枚のバーツ紙幣を取り出し通し番号を見比べて数字を読んでいたものです。
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タイ語とフランス語の比較
• 発音
  フランス語では　"Paris"　は　パリス　でなく　パリ　と言うように、語尾の子音は発音しません。
  　タイの場合は語尾の子音は音には出さないけれど、発声しているような舌、唇の形をします。タイ人はこれを聞き取っているとかの話です。
  　フランス語では発音をしなくても　次に母音がきて発音が　復活する場合(リエゾン）があります　（例えば　コマンタレヴ　の　タ　のように）。　タイ語については詳しく分かりません。

• 数字
  　 　タイ語では　11、21、31　は　シップエッ(ト)、イーシップエッ(ト)、サムシップエッ(ト) 　また、101　は　ロイエッ(ト)のように　（　ヌン　…　１　）とは違った独特な語尾が付せられます。
  　フランス語も　21、31、41、51、61　は　〜テアン　のように独特な言い方をします。いづれも　１０　で割った余りが　１　の限られた場合のみです。
  　★　フランス語は　六十進法　を基に　数字が組み立てられています。従って、７０、８０、９０　と言う独立した言葉がありません。 　７９ は　６０　＋　１９、 ８１　は　４　×　２０　＋　１、 ９１　は　４　×　２０　＋　１１　のごとく表現します（ 後の２つは １０　で割った余り　１ ですが　〜テアン　の独特な言い方はしません）。　まわりくどい言い方でなく　新しく言葉を作ったらと思われますが、それをしないのはフランス人が母国語を非常に大切にしているからです。
  　　かつて、東京都知事石原氏がフランス語が不便だと批判しましたが、六十進法の　伝統文化を無視した乱暴な発言で批難囂囂です。 　

  十進法と違い六十進数にははるかに多くの約数があり、時間、角度など日常、学術分野両面で現在でも生き続けています。 　

  ”石原氏はフランス(フランス語）を侮蔑するつもりでなく、単細胞的に自身がフランス語にも堪能であることを誇示するのが目的だったのでは”　と筆者は推測します。 　いずれにせよ、品位を失墜させた醜態です。